森山・新宿・荒木

kumocco2005-03-16

東京オペラシティアートギャラリーで「森山 新宿 荒木」という写真展が行われている。森山大道荒木経惟がそれぞれ新宿を撮影している。

森山大道は、陰影のはっきりしたモノクロ写真中心。アラーキーはカラーで新宿の風俗街などを撮っている。共通して撮っていたのは、ホストクラブ「愛」の看板くらいか。

2人が一緒に新宿を撮影して回っている映像も紹介されていた。お互いに「お前邪魔だよ」と言わんばかりに、交互に前へ前へ出て、進んでいくのが面白かった。そうやって、同じ場所をそれぞれどんな写真にしたのか比べようと探してみたが、そこで撮られたらしい写真は会場内にあまりなかった。

全体的に、かなり昔の写真が多かった。これまで撮りためていた新宿の写真をかき集め、展示しているようだった。森山大道荒木経惟も、驚くような、新しい新宿の写真は提供してくれず、今までの2人の活動をみていれば予想できる、2人らしい新宿にとどまっていた。もちろん2人がもともと素晴らしいから文句は言わないが、なんだか企画倒れな気もする。

ほぼ同じ年齢の2人だからか、写真は違うが、そこにノスタルジーを感じる点で似ているとも思った。この企画にもっと若い写真家を入れても面白いのではと思った。